Syntax Error.

Windows 上に LAMP環境 を簡単に構築できる XAMPP ですが、Apache を起動しようとすると「Apache shutdown unexpectedly. This may be due to a blocked port」とエラーが起きて起動しない場合があります。その場合の対処についてです。

環境

• Windows 10
• XAMPP 5.6.23 (Windows向け)

LAMPって何？ XAMPPって何？という方は

こちらに説明を書いたので、読んでみてください。

⇒ [Sy] WindowsでPHP開発環境を構築（XAMPPをインストール）する手順 | Syntax Error.

現象：コントロールパネルからApacheを起動しようとするとエラーになって起動しない

コントロールパネルを起動すると、以下のように赤文字でエラーが出る場合があります。

エラーメッセージにはこう書かれています。

Problem detected!
Port 80 in use by “C:\Program Files (x86)\Skype\Phone\Skype.exe” with PID 7068! Apache WILL NOT start without the configured ports free! You need to uninstall/disable/reconfigure the blocking application or reconfigure Apache and the Control Panel to listen on a different port

Problem detected!
Port 443 in use by … （以下 Port 80 の場合と同じ）

＞ 問題が検出されました！80番ポートが Skype.exe に使われてます。Apacheは使われていないポートが設定されてないと起動できません。ブロックしている（80番ポートを使っている）アプリケーションの、アンインストール／無効化／設定変更をするか、違うポートを使うようApacheの設定変更をコントロールパネルから行ってください。（443番ポートも同じ）

（この場合は） Skype が Apache と同じく80番ポートと443番ポートを使うため、ポートが空いてないよ！と怒られている ということですね。

このエラーを無視して、 Apache の Start ボタンを押すと、こんなメッセージが表示されて起動できません。（正常に起動した場合は、「Start」から「Stop」に表記が変わります）

Attempting to start Apache app… Status change detected: running Status change detected: stopped Error: Apache shutdown unexpectedly. This may be due to a blocked port, missing dependencies, improper privileges, a crash, or a shutdown by another method.

＞ Apacheを起動しています。。。 ステータス変更を検知: 起動中 ステータス変更を検知: 停止 エラー： Apache が予期せずシャットダウンしました。 このエラーは「ポートがブロックされている」「依存関係の欠落」「不適切な権限」「クラッシュ」などによるシャットダウンが原因である可能性があります。

解決方法：Apache で使うポートを変更する

このエラーを解決するには、最初のメッセージにあったように以下の2つの方法が考えられます。

1. Apacheが使いたいポート（80番、443番）を、他のアプリケーションで使わないようにする。
2. Apache の設定を変えて、違うポートを使うようにする。

今回は例として Skype.exe が先にポートを使っている、という場合でしたが、当然ながら 他のアプリケーションでも起こります。

なので、1つ目の解決方法はポートを先に使ったアプリケーションによって対応が変わってくるので、ここでは2つ目の Apacheの設定を変えて、違うポートを使う という方法を説明します。

Apache で使用するポートの変更　その１：HTTP(80番⇒8080番)

では設定を変更していきましょう。

Apache の設定は、httpd.confのようなxxxx.confというファイルがいくつかあって、それら全てのファイルに書かれている内容によって決まります。

その設定ファイルたちを開くには、先ほどの 「Start」ボタンの2つ右に「Config」ボタンがあるのでそれをクリック します。

するといくつかメニューが出てくるので、まずは httpd.confをクリックして、テキストエディタで開きます。

もしくは、（C:¥xamppに xampp をインストールした場合）httpd.confはC:¥xampp¥apache¥conf¥httpd.confにあるので、直接テキストエディタで開いてもOKです。

httpd.confには、HTTPで使用するポートの設定が書かれている場所があるので、それを8080番に書き換えます。 この8080番という数字は特に「これじゃなきゃだめ！」というわけではないんですが、よく使われるポートの1つです。

具体的な修正箇所は、以下のとおりです。

（58行目あたり）
Listen 80
↓
Listen 8080

（220行目あたり）
ServerName localhost:80
↓
ServerName localhost:8080

これで HTTP の場合に8080番ポートを使うようになります。

Apache で使用するポートの変更　その２：HTTPS(443番⇒4433番)

続けて HTTPS 用の設定ファイルを変更していきます。

先ほどのhttpd.confを開いた手順と同じように、「Config」ボタンをクリックして、出てきたメニューから今度は httpd-ssl.confをクリックしてテキストエディタで開きます。

もしくはC:¥xampp¥apache¥conf¥extra¥httpd-ssl.confを直接開いてもOKです。（httpd.confよりも一つ深いextraフォルダの中にあるので注意）

httpd-ssl.confには、 HTTPSで使用するポートの設定が書かれている場所があるので、それを4433番に書き換えます。

修正箇所は以下です。

（36行目あたり）
Listen 443
↓
Listen 4433

（121行目あたり）
<VirtualHost _default_:443>
↓
<VirtualHost _default_:4433>

（125行目あたり）
ServerName www.example.com:443
↓
ServerName www.example.com:4433

これで HTTPS の場合に4433番ポートを使うようになります。

以上で対応は終わりです。（なお、HTTPSを使わなくてもhttpd-ssl.confの変更は必要なのでしてください）

ではちゃんと動くか確認していきましょう。

動作確認：改めて Apache を起動してみる

httpd.confとhttpd-ssl.confの変更が終わったら、改めて Apache を起動してみます。

XAMPP のコントロールパネルから、 Apache の「Start」ボタンをクリックすると・・・

起動しました！起動したかどうかの確認は以下の箇所を見てみてください。

• 「Apache」の文字の背景色が緑になっているか？
• Apache の 「Port(s)」のところに4433,8080と書かれているか？（Apacheで使われているポートの表示）
• Apache の 「Start」ボタンが「Stop」ボタンに変わっているか？（失敗していたら「Start」のまま）
• ログの最後の行が「[Apache] Status change detected: running」となっているか？（失敗していたらその後に「stopped」と出てしまう）

Apache の起動が確認できたら、ブラウザでデフォルトのページを表示してみましょう。

お好きなブラウザで、http://localhost:8080と入力してアクセスしてください。

URLを入力してアクセスすると、勝手にhttp://localhost:8080/dashboardへリダイレクトして、以下のような XAMPP のデフォルトページが表示されればOKです。

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